煩悩の108冊、選びます【2018年版】
その昔、作家の桜庭一樹さんが「野生時代」のご自身の特集号で「煩悩の108冊」を選ばれておりました。桜庭さんは「桜庭一樹読書日記」を長らくハヤカワ書房のHPで連載されていた通り、かなりの読書家です。年400冊読むとか。
そんな桜庭さんが選んだ「108冊」。
一応、本を読む人間の端くれとして……決して私は読書家ではない。それだけは断言できるのですが、「私もいっちょ108冊選んでみるか!」という感じで、選んでみました。
ルールは「一人の著書に対して、本一冊。映画・漫画も入れてOK」です。少しはやりやすいかな。
では、やってみます。
★が付いているものが映画、☆が付いているものが漫画、何もついていないものが書籍になります。
* * *
「クロサキイオン、煩悩の108冊」
2.★「ヴェニスに死す」監督:ルキノ・ヴィスコンティ/1972年公開
3.「GOTH」乙一/角川文庫
4.「王妃マリー・アントワネット」遠藤周作/新潮文庫
6.「死刑執行人サンソン 国王ルイ16世の首を刎ねた男」安達 正勝/集英社新書
8.「寅さんとイエス」米田彰男/ちくま書房
9.「完全教祖マニュアル」架神恭介/ちくま書房
10.「銀盤カレイドスコープ」(全9巻)海原零/集英社スーパーダッシュ文庫
12.「水妖記」フーケ―/岩波文庫
14.「おいしいベランダ。」シリーズ 竹岡葉月/富士見L文庫
17.「ウィーンの密使 フランス革命秘話」藤本ひとみ/講談社文庫
※のちに「マリー・アントワネットの恋人」と改題して集英社文庫から出版
19.「マルドゥック・スクランブル」冲方丁/ハヤカワ文庫
20.「この闇と光」服部まゆみ/角川文庫
21.「生きていてもいいかしら日記」北大路公子/PHP文庫
25.「楽園まで」張間ミカ/徳間文庫
28.「妖怪びしょ濡れおかっぱ」松原真琴/ジャンプJブックス
29.「エンジェル・ハウリング」(全10巻)秋田禎信/富士見ファンタジア文庫
32.★「さらば我が愛/覇王別姫」監督:チェン・カイコー/1993年公開
33.「ヘルマフロディテの体温」小島てるみ/ランダムハウス講談社
35.「家守綺譚」梨木果歩/新潮文庫
37.「蒼い炎」羽生結弦/扶桑社
38.★「キック・アス」監督:マシュー・ボーン/2010年公開
39.「氷上の光と影」田村明子/新潮文庫
40.「一週間のしごと」永嶋恵美/東京創元社
41.「海東青 摂政王ドルゴン」井上祐美子/中公文庫
42.★「SRサイタマノラッパー」監督:入江悠/2009年公開
※同監督によるノベライズもおすすめ
43.「文学少女シリーズ」(本編全8巻)野村美月/ファミ通文庫
44.☆「背すじをピン!と 鹿高競技ダンス部へようこそ」(全10巻)横田卓馬/ジャンプコミックス
45.☆「機動警察パトレイバー」(文庫版全10巻)ゆうきまさみ/サンデーコミックス
47.☆「マインドアサシン」(文庫版全3巻)かずはじめ/集英社文庫
49.「ロスト・ユニバース」(全5巻)神坂一/富士見ファンタジア文庫
50.「東京タブロイド」(全9巻)水城正太郎/富士見ミステリー文庫
56.「小説 秒速5センチメートル」新海誠/角川文庫
57.「マリア様がみてる いばらの森」紺野緒雪/コバルト文庫
※40冊以上出ているマリみての中で、いばらの森はケッサクだと思うためいばらの森だけチョイス。
58.「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」本谷有希子/講談社文庫
59.☆「ピルグリム・イェーガー」(全6巻)伊藤真美、冲方丁/少年画報社
60.「姫神 −邪馬台王朝必史−」(全5巻)定金伸治/集英社スーパーダッシュ文庫
62.★「プロジェクトA」監督:ジャッキー・チェン/1984年公開
63.「ブルターニュ幻想民話集」アナトール ル・ブラーズ/ 国書刊行会
64.「聖なるイメージの音楽」西原 稔/音楽選書
65.「騎士と妖精―ブルターニュにケルト文明を訪ねて」中木康夫/音楽選書
66.「林檎の礼拝堂」田窪 恭治/集英社
67.「マタイ受難曲」磯山雅/東京書籍
69.「音楽と言語」G・トラシュブロス・ゲオルギアーデス/講談社学術文庫
70.「大作曲家 リスト」エヴェレット・ヘルム/音楽之友社
71.★「タクシードライバー」監督:マーティン・スコセッシ/1976年公開
72.「札幌アンダーソング」小路幸也/角川文庫
73.「Welcome to My World」ジョニー・ウィアー/新書館
82.「とある飛空士への追憶」犬村小六/ガガガ文庫
83.☆「鋼の錬金術師」荒川弘(全27巻)/ガンガンコミックス
86.☆「ワルサースルー」たかなし霧香(全2巻)/ガンガンコミックス
88.☆「サクラテツ対話篇」藤崎竜(全2巻)/ジャンプコミックス
89.☆「この音とまれ!」(15巻以下続刊)アミュー/集英社
90.「尾木花詩希は褪せたセカイで心霊を視る」紺野アスタ/ダッシュエックス文庫
91.「フィギュアスケート 美のテクニック」野口美恵/新書館
92.☆「MIDWEY 星野之伸自選短編集」(全2冊)星野之伸/集英社文庫
93.「パリの秘密」鹿島茂/中公文庫
95.★「戦場のピアニスト」監督:ロマン・ポランスキー/2003年公開
96.★「思い出のマーニー」監督;米林章宏/2014年公開
97.「卓上語録」M.ルター/教文館
100.「流浪刑のクロニコ」菅野 隆宏/ジャンプJブックス
101.「もう一度読む山川世界史」山川出版社
106.「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」花田菜々子/河出書房
107.☆「異国迷路のクロワーゼ」武田日向(全2巻)/KADOKAWA
108.「早わかりキリスト教」宮越俊光
* * *
き、きつかった……。途中大分キナ臭い本がありますが、まぁ「学生の時に使っていた本も入れちゃえ」的な感じで入れています。
ちなみに「早わかりキリスト教」はキリスト教について基本的なことを押さえたい人におすすめです。
こうやって選んでいると、「一人の著書につき、1冊まで」という縛りが結構きついのがわかります。作家読みして読んでいる範囲が狭いとネタ切れを起こすという。
見る人が見ると「あー、クロサキ選ってわかるわー」というチョイスになりました。
これからまた読んでいって、これがまた変わっていくんでしょうな。それはそれでまたよろしいのかもしれません。なので、また数年後に自分の「煩悩の108冊」を選びなおしてみようかな。何が残って何が消えているだろう。
楽しみだ。