2011年見た映画について

2012年になってしまいました。2012年にようこそされてしまいました。相も変わらずスケートと映画と創作とラノベと漫画のことしか書いていないブログですが、今年もよろしくお願いします。
で、今回は去年のうちにブログアップするはずだった2011年視聴映画についてのまとめです。先ずはランキングから。
ちなみに2011年に視聴した映画は72本でした。

2011年度版 個人的映画ランキング
(11年に封切された作品ではなく、クロサキ個人が見た映画のランキングです)
1位 ボビー・フィッシャーを探して(1993)
2位 星をかった日(2006)
3位 キック・アス(2010)
4位 プロジェクトA1984
5位 テルレスの青春(1966)
6位 デート&ナイト(2010)
7位 アラビアのロレンス(1961)
8位 道(1954)
9位 スタンド・バイ・ミー(1986)
10位 タクシードライバー(1976)※再視聴

次点4つ
1.17歳の肖像
2.ディファイアンス
3.ローラーガールズ・ダイアリー
4.パリ20区、僕たちのクラス


ランキングだけでは味気ないので、ちょっとした感想をば。動画は予告編です。

ボビー・フィッシャーを探して(1993)
チェスブームに沸くアメリカ。7歳の少年ジョシュは、ストリートチェスを一目見ただけでゲームを理解する。息子の才能に気づき、父親は高名なチェスのチャンピオンにコーチを頼んだ。ストリートチェスでは「攻」、チャンピオンからは「守」のチェスを学ぶジョシュは才能を開花させていく。だが強力なライバルが現れたことがきっかけにまったく勝てなくなってしまい……。
ヒカルの碁」が好きな人には是非勧めたい一作。大好きな一作。ジョシュをヒカルにし、佐為が二人いると考えればいい。だがこの映画でいいところは「とてつもない才能を持った息子の両親」の葛藤と成長が描かれていることもある。息子の才能に溺れすぎそうになった父親と、息子を擁護する母親。父親は後一歩のところで教育パパゴン(表現古いか?)になりそうになるし、母親は基本的に父親に任せてはいるがいざというときは息子を守る。こうして「親」として成長していく様子がかなり丁寧に描かれているのがよかったです。ジョシュ役のマックス・ポメランク君は超カワイイ。チェスのシーンも見てるだけでワクワクする。


星をかった日(2006)

※動画は予告編ではなく、音楽を担当した中村由紀子さんの劇中曲「ノナの星」です。
三鷹の森ジブリ美術館土星座」にて上映されるショートムービー。原作は井上直久イバラード」。透明な音楽、綺麗な世界観に、主人公ノナ少年を演じた神木隆之介の美少年ボイスに心洗われる作品。(その後常設展のさつきちゃんのパンチラを見て一気に俗世間に戻されたよ!)


キック・アス(2010)

「トムとトーマス」(2000)でかわいい可愛い双子を演じたアーロン・ジョンソンは10年経って引きこもり(チャットルーム)とジョン・レノン(ノーウェア・ボーイ ひとりぼっちのあいつ)とオタク自作ヒーロー(キック・アス)を演じるようになっていましたと。(男装映画にも出ていたなー)で、これはオタク自作ヒーローのやつですな。アーロン君よりもヒットガールを演じたクロエ・グレース・モレッツのほうが注目を浴びてそうだが……。主人公が一番安価な感じがすげー好き。っていうか何でオタクなのに肝心なところでリア充なわけ?!(爆笑)
余談だけどアーロン・ジョンソン10年の変遷を某所で考察していったんだけど「幻影師アイゼンハイム」の頃のルックスで主演映画とってればなーとかも思ったりもした。やっぱりその15〜16歳ぐらいの美少年っぷりっていうのは、年を経るとなくなっちゃうからね!
ちなみに「トムとトーマス」のかわいいアーロン君は↓です。


プロジェクトA1984

ジャッキー・チェン主演・監督作品。時計台の上からスタント、自転車乗ってスタント、爆弾もってスタント……。ジャッキーの動き一つとっても見逃していいところはなかった!
続編の「史上最強の標的」よりもこの一作目のほうが断然面白い。二作目はジャッキーの役柄が昇進しちゃったからか、コメディパートが抑え目だったのがちょっと個人的には残念でした。


テルレスの青春(1966)

※予告編ではなく、映画本編の最初場面です。
ナチスドイツ下で禁書処分になっていた「若きテルレスの悩み」の映画化。この映画、いじめられっ子が美少年になっていたらどうなっていたんだろうな。いろんな意味ですごいことにもなってそう。ヨーロッパの寄宿舎にいる繊細美少年という狭い範囲ですが、美少年スキーなら絶対にホイホイされる一作。主人公テルレスを演じたマチュー・カリエールはとっても品のある美少年でした。何か古屋兎丸の漫画に出てきそうだなぁと思ったり。


デート&ナイト(2010)

2010年に全米で公開されたものの日本では劇場未公開、11年2月になってビデオスルーされたアメリカンムービー。10月にWOWOWにて初回放送。倦怠期の夫婦が、お互いに刺激を求めてめったに予約の取れない人気のレストランにもぐりこみ。あるカップルに成り済まして席を取ったことから、とんでもない事件に巻き込まれる。
こういう、ジェットコースタームービーともいえる、何も考えなくても勢いだけで面白い映画って最近日本でも公開されないよなぁ。とにかく面白い。90分弱とちょうどいい長さ(苦笑)。ティナ・フェイは小柄だけどとってもスタイルがいい。


アラビアのロレンス(1961)

トーマス・エドワード・ロレンスを主人公にしたアラブ独立戦争を題材にした映画。完全版を視聴。夜10時からみ始めて、終わったのが深夜2時でした。2011年筆者最大のトラウマ映画。なぜトラウマかというと、前半と後半の温度差が違う! 前半は砂漠を舞台にした戦記ものとして楽しく見たんですが、後半はもうね! ロレンスがだんだん破滅していくのがつらかったよ! そういった個人的な感想を抜かせばとにかく面白い映画。長身で青い目のロレンスは印象的だった、砂漠の風景、ラクダを走らせるシーンなど、とにかく映像は美しいし迫力は満点。


道(1954)

監督はフェデリコ・フェリーニ。ジェルソミーナかわいい。……だけではなく、ザンパノってあのネタで10年食いつないだわけじゃないよね? いろいろ抜けているところがあるので、もう一回見返したい。


スタンド・バイ・ミー(1986)

12月30日までこの9位の位置にあったのは「17歳の肖像」でしたが……11年最後に見たこの映画をどうしてもランキングに入れたかったので、9位に。(今回の10位は再視聴枠)これを見て、リバー・フェニックスが美少年だといわれている理由がようやくわかった気がします。鼻はちょっと丸いけど確かに高いし、男くさいところもまた美しいなと思ったのは結構自分でも驚いています。
名画だといわれているものにはやっぱりそれなりに理由があって、私はこの「スタンド・バイ・ミー」は、最後の一文がすべてを物語っていると思いました。この一文。「あの12歳の頃のような友人はもう出来ない。もう二度と」
俺は、お前らに、もう一回あいてえよ!!!


タクシードライバー(1976)

以前見た映画を見返した枠。2回目見てようやく面白さがわかったような気がします。(一回目はデニーロ演じるタクシードライバーのトラヴィス中二病アンチヒーローなんだと思えばなんだかしっくりしました。てーか若かりし頃のデニーロの池面ぷりってなんですか!?



次点の4つ
17歳の肖像(2009)

リン・ハーバーという英国ジャーナリストの自伝の映画化。キャリー・マリガンちょう美少女。一回り歳の違う男性と恋に落ちるのはともかく、その一回り歳の違う男性のタンクトップ姿に怒りを覚えてしまったよ!


ディファイアンス(2008)

第2次世界大戦下のポーランドの森の中で、ユダヤ人を守るために戦った男たちの物語……といえばいいのかなぁ。
第二次世界大戦ユダヤ人でホロコーストが題材のものにいい加減飽きてきた(やっぱり題材として多い。「戦場のピアニスト」「ライフ・イズ・ビューティフル」とか)人とかは見るといいかも。迫害されるだけではない、戦ったやつらもいた、というのが印象的。
ただこのビエルスキ兄弟は、ポーランド国内ではレジスタンスとして扱われもしたので賛否両論の模様です。まーそりゃ、一般民家を襲ったりして食料調達してたから、「ポーランド」というくくりで見ればそういう意見だって出てもおかしくはない。
そんな意見はともかくこれは私はジェイミー・ベル目当てで借りてきたので、三男アザエル君にレンズがいってたりも。明らかに体が出来すぎているダニエル・クレイブと細身のジェイミーはどう見ても兄弟に見えないし……というのはともかく、この三男アザエル君が作中でダイ・ハードな男(なかなか死なない男)だったのがなんだか笑いました。


ローラーガールズ・ダイアリー(2009)

エレン・ペイジ主演でドリュー・バリモアの初監督作品。
最初の美少女コンテストのくだりとかぐろーとか思ったりもしましたが、ローラーゲームのスピード感ちょうパネエ。ぶつかりながら強くなっていく女の子は、美しいんだ! 綺麗なんだ! かっこいいんだ! と思った一作です。


パリ20区、僕たちのクラス(2009)

国籍も人種もバラバラな20区の中学校を舞台に、教師歴4年の国語教師が赴任してくる。国語教師はあるクラスを担任し、生徒たちに言葉を教えようとするのだが……。教師と24人の生徒の一年間を描いたドキュメンタリータッチの作品。日本とは違う「教室」を見るだけでも勉強になる作品。教職を取った方は一見の価値あり。


その他印象に残ったもの
告白(2010)

映画のあとに原作を読んだのですが、これは凄い! 「パンズ・ラビリンス」を見たときと同じような衝撃でした。
ただ、好みかと聞かれればそうでもない気がする。ちょっと怖かったし。


トランスポーター(2002)

皆大好きリュック・ベッソン。これ、すげーよ。だって全部ご都合主義!!! (椅子に拘束されたヒロインが誰も何もしていないのにいつの間にか車のトランクに入っていた、さらわれたヒロインの場所を物語上知らないはずの主人公が何故を知っている、都合よく隠れ家が用意されている、きていない筈なのに何故かダイバースーツを着ている……など)
あとなんというか、いろんなところでこれもいわれていると思うんですが、リュック・ベッソンの描くアジア像っておかしくね? 少なくとも中国人女性は、助けてもらったお礼だからといって据え膳を自ら差し出さないと思うんだが。


ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い(2009)
爆笑しながら見てたよ! 爆笑した覚えしかないよ!!!


天使の恋(2009)

ケータイ小説が原作の映画。珍作でした。一部では「恋空」より読まれたとか言われている模様。どっちもどっちだろうと思うのだが、まぁそれはともかくとして、いじめ、自殺、レイプ、難病といったケータイ小説のテンプレートがたくさん詰め込まれた作品。その中でもヒロインの佐々木希と相手役の谷原章介直江兼次の兜を被って森の中を疾走していくシーンに爆笑した。あとラストも劇場で見たら爆笑がとまんなかったかも。
作り手側的には、天使は佐々木希だったんだろうけど、私から見りゃ天使は谷原章介だったよ!
ケータイ小説がいうリアルは非リアルですよ!!



[纏め]
今年見た邦画が「食堂かたつむり」「天使の恋」「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」「大奥」「櫻の園(2008年版)」とかだったからのせいか、邦画で面白いものを見た記憶がありません。(「アマルフィ 女神の報酬」「シュアリー・サムデイ」なんかも見る予定だった)その中でも「告白」はよかったなぁ。再視聴したものなら阿部寛本郷奏多主演の「青い鳥」も良作。「シャンバラ〜」は個人的に04年のアニメ版鋼の錬金術師が駄目な人間だったのでちょっと私は無理でした。あんな諦観のあるエドワード・エルリックは、俺が知ってるエドじゃないんだぜ。11年は邦画をたくさん見た年ということになりました。ベスト10に入ってるので邦画が「星をかった日」しかないっていうね!
4位の「プロジェクトA」までは確定ですが、あとは順不同的な感じです。繰り返しますが10位は再視聴枠です。今年見た中で特に大好きな映画を1位にしました。それが「ボビー・フィッシャーを探して」です。やっぱり私はしょーねんの成長物語が大好きなんですよ! そしてそのしょーねんの成長にあわせていくように、周りもだんだんと変わっていく、というのがよかった!
ちなみに2011年に封切された作品は「GANTZ」の2作しか見ていません。「星を追うこども」「まほろ駅前多田便利軒」「ブラックスワン」「タンタンの冒険」は劇場で見たかった。(タンタンはまだ見られるかな?)


今年2012年も、「天地明察」「ジェーン・エア」「戦火の馬」「メランコリア」が私を待っています。