映画「墨攻」

昨日のことだが、友人と一緒に映画「墨攻」を見てきた。
映画墨攻酒見賢一の小説「墨攻」を森秀樹が漫画化し、その漫画を映画にしたものである。つまり、小説墨攻は映画の原作の原作ということになる。
小説版墨攻では、主人公の革離は頭がハゲ、若君・梁王ともどもアホ、最後には革離は若君に殺される、漫画・映画に出てきた逸悦は未登場、という差異がある。(漫画版は未読)
その辺を踏まえての感想。


アンディ・ラウカッコヨス!!


全編通して顔がにやけっぱなしでした。特に、最後のエンディングロールで「酒見賢一」の文字を見たときとか(そこかよ
若君はバカじゃなかったけど一番可哀想な人になってた。パパは変わらずアホだ。革離殺そうとして息子が死んだよ! パパのバカ!! お前みたいなアホが一番タチが悪いうえに腹が立つわ!!でも息子の位置は合格点。革離との信頼関係も見ていても良し。


ところで一緒に見に行った友人は「映画の見所は革離が現実と理想の間で悩む所だ」と言っていたが、その辺は実を言うとあまり入れないで欲しかった。小説版の革離は根っからの戦略家で、仲間殺しもしたし、敵に捕まり助かりたいがために身内の内情をしゃべって帰ってきた女を見事に切り伏せた(しかしここで自分が死ぬ理由を作ってしまうという)、割と淡々とした印象が残っている。だからか、映画を見て「まじで?」と思って少々、いや相当戸惑った。
ただ、悩む所を入れると、逸悦が入ってきて画面が華やかになるから、これはこれでよし。どちらにせよ、小説と映画は全く違うものだと思ったほうがよい。原作ファンならなおさら。


でも見終わったあとは素直に「面白い」と思えた。と思う。
にしても逸悦役のおねぇさんは非常にきれいだったなぁ。