一つの天空に、三つの太陽は輝けない
mixiの日記ばっかり書いていて、こっちの方をおろそかになっていた。
さて、「ユーフォリ・テクニカ」以来の定金伸治の最新作が出た。途中タフガイの日記やC★NOVELのアンソロがあったが、それはさておくとして。
去年四月に発表があったとき、めちゃくちゃうれしくなったのである。
四方世界の王 1 総体という名の60(シュシュ) (講談社BOX)
- 作者: 定金伸治,記伊孝
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/01/06
- メディア: 単行本
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今までの大河ノベルがどんなものかは知らないが、定金伸治の小説は「もっと読みたい、続きは?」と読み手に思わせる魅力を持っていると思う。噂によると西尾維新の大河は170ページで1000円らしいが、はっきり言ってその分量で1000円も払いたくないものである。
全12巻らしいが、この1巻はほんの導入にすぎんのだろう。「四方世界の王」という壮大なタイトルだが、この巻は商人同士の争いと、神の欠片についての説明が大体だった。だけど、「古代オリエント」という昔の世界は、結構今の世界につながるものが多いのではないか、と思った。そう、あの酒見賢一の大傑作「陋巷に在り」を思い出した。孔子の世界の人々も、我々が生きている世界も、同じだという説得力である。
最後の数ページでは、これからの話の壮大さを予想させた。「大河」という名前にふさわしいのではないか。これから毎月初めにでるという。非常に楽しみだ。
キャラについては、まぁ、定金節だと思う。変な女の子とそれに巻き込まれる男の子。だけど今回の変な女の子は策士だ。そして変な男の子は、ある意味器のでかい少年だ。
まずナムルについて。ある意味、定金伸治の変態男キャラの集大成だと感じた。今までのヴァレリー、忍穂、スィン、ネル……。シャズに依存というか、多分ナムルはシャズの全てを受け入れる覚悟なんだろう。そういった面はエルシードに対するヴァレリー、台与に対する忍穂だ。
シャズは……ここまで可愛げなく書くか定金wwww王者だなぁ。
個人的には主人公の二人は勿論、エレールとそのパパがめちゃくちゃ気になる。
ただ心配なのは執筆ペースだな……。書ききっておくれ。
そういえば日記で書いていた「架空の世界をベースにした物語」は、大河が終わるまでお預けであろうか。ユーフォリの続編とか。
だけど大河を書ききっておくれ。