陋巷に在り 顔の巻

陋巷に在り〈11〉顔の巻 (新潮文庫)

陋巷に在り〈11〉顔の巻 (新潮文庫)

陋巷に在り」の11巻である。
前巻に引き続き、顔徴在の人生、尼丘に向かった子蓉と顔儒との激しいバトル、成兵と顔儒のバトルがメインだった。ちなみにこの巻は顔回の出番は極めて少ない。医ゲイ先生も然り。なため、私にとっての萌え要素はあまりないが、それを補う顔徴在と子蓉がいた。また子蓉とよの関係が姉と妹みたいで見ていて微笑ましい。


徴在が尼丘に戻ってきたのは、尼丘の神に男の子が出来るように祈るためだった。生涯徴在は顔氏からも嫁ぎ先でも疎ましく思われてしまうのだが、それでも強く生きた彼女が好きだ。
子蓉と顔儒のバトル激しすぎ!!そして子蓉強すぎ!! こりゃあ1巻のあとがきで酒見氏が「子蓉は強すぎる。もう哀れなぐらい強すぎる。だから死ぬこととなる」といった予言が当たりそうだ。というか、数本矢が当たってもひるまないあたりが、もう常人とは違うということが思い知らされる。
尼丘に参拝し、子蓉が尼丘の神に受け止められた時、何故か知らないが嬉しい気分になった。媚だのエロイだの強すぎだの散々なことを言ってきたが、どうしてか子蓉は憎めない所があった。根は純粋な人なのかもしれないなぁ、とか思ってみる。よかったね。父ができて。
でも悪悦はマジで嫌いです。なにあいつ。最近出てこなくてうっひょいとか思ってたのにまたしゃしゃり出てきて、いい加減にせい。自信過剰なのも大概にしろよ。しょほも、武人なら武人で、奴に惑わされるでない。


そして出てこなくなった少正卯乙。