フィギュアに関する雑感

数回この題目でフィギュアについて書こうと思い、チキンでやめたんですが、改めて書いてみようかと思う。
モスクワワールドから変わったな、と思った私なりのフィギュアの見かたです。合わせてモスクワワールドの女子の感想を炎上覚悟でちょっと長く書いてみます。


モスクワワールドで真央選手のフリーを見た時、「採点よりも10点高くてもいい」と思いました。確かその前に村上選手が滑走して「これは妥当」と思ったのも覚えています。
しかし最終グループが始まり、レオノワの演技を見た直後、こう思いました。


「あ、これでアリョンカ(レオノワ)より真央ちゃんの方が順位が上っていう事はありえないな。」


です。
田村明子さんの「氷上の光と影」で、タチアナ・タラソワは「ジャッジはいいものを見せたら必ず評価してくれる。私はそう信じています」と書いています。
選手はジャッジの席から見てプログラムを作ります。そして田村さんは、ジャッジの位置から演技を見るのと見ないのでは、自分が予想した順位がほとんどぶれることがない、と言っています。ワタクシ達が見ているのはテレビカメラが追っている選手の演技であって、ジャッジの席から見ている演技ではない、ということを採点に文句を言う前に頭に入れるべきなんだなと思いました。
要するにレオノワと真央ちゃんに関しては私は、ジャッジは「自分の席から見て」「いいと思ったものをより高く評価した」だけだと思うのです。モスクワで真央ちゃんが6位に終わったのも、体重が減ったとか集中力がなかったとか震災があったとか、そういう事をすべておいておいて「いいものが出来なかった」だけで、それがそのまま採点につながっただけだと思います。そしてレオノワは「いいものを見せた」から、それが採点につながっただけです。

だから今回、私は日本選手に関して「不当に下げられた」とは思ってはいません。至極妥当な結果だったと思います。村上選手の3-3に<がつきやすく、ループのミス率が高く、ルッツにeだったのはジュニアの頃からの話だし、ファンの間では有名な話だったんじゃないかな。今季それらのジャンプのくせが直らず、それでも彼女がシニア1年目にしては評価が高かったのは、現時点での完成度の高さであるのではないかなと思っています。3−3に<がショート・フリー共についちゃったけど、演技をまとめて8位っていう結果には納得だなぁ。

ちなみに、ワタクシと母上が出した結論は、「ヨナを5位に下げて、そのまま順位を繰り上げていけばしっくりくる」というものでした。(ショート・フリーでミス目立ったけど、ルッツがまともに飛べない真央、入れられないマカロワ、ロングエッジ判定の佳菜子よりは上かなと思ったため。ルッツ2個はそれなりに体力を奪うため。それだけであり、彼女の3−3以外のどの辺の技術が高いのかわからないので採点に関してはもうしらんwww)


フィギュアの採点に観客の意思が入ることがありえない、というのを嫌でも感じたのは、08年イエデポリワールドでの、中野友加里選手のフリーでした。最終グループでノーミスで滑れたのって、確か中野さんだけではありませんでしたっけ? トリプルアクセルを片足で着氷し、全てをミスなく滑り切り、「チャンピオンズ、パフォーマンス!」と評された彼女の演技を見て、採点がどうでもよくなるぐらい感動したのも事実ですし、ワタクシはメダルを確信しました。けれども、フリー4位で総合4位でした。あの時は本当に悔しかったし(私がw)、何で?と思いもした。けれどその時に「ジャッジと観客は違う」と、嫌でも感じたのです。イエデポリで中野さんに起きたことの方が、今回の真央ちゃんよりも納得のいかない人は多いと思いますがね。少なくともワタクシは納得いかねーwww


ここまで書きましたが、ワタクシは真央選手のアンチでもなく、寧ろ好きなタイプのスケーターではあると思います。
ですが、彼女はワタクシにとっての「特別なスケーター」ではないのです。もしかしたら、それだけでアンチだと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、それは勘違いも甚だしいです。
彼女のことを、特別なスケーター、と仰る方は多いと思います。表現力のあるスケーター、力のあるスケーターとも。ですが、それと競技での採点は別物です。競技でいい演技ができなければ採点に繋がらないのは、当たり前のことです。「特別なスケーター」と言うだけで最高得点が出るのは銀カレのリアだけで充分です。


銀盤カレイドスコープ」では痛快な台詞がたくさん出てきます。特に印象に残ったのが、2巻のリア・ガーネット、4巻の桜野ヨーコのこんなセリフ。


「フィギュアの採点に観客の意思が入ると、それだけで低俗な見世物になり下がる。」(リア・ガーネット、2巻)
アスリートは自分の出来る至高を目指して日々頑張っている。それを踏みにじるような行為は絶対に許さない。と、リアはつなげています。


「観客がどれだけ感動したかというのは、採点には入らないんですよ」(桜野ヨーコ、4巻)


私自身、バンクーバーシーズンの採点には納得していませんが、最近は「この採点はおかしい!」というのにとても抵抗をしてしまうようになりました。恐らくそのきっかけを作ったのが、モスクワワールドでのアリョンカの演技です。なんたって、採点とかどうでもいいと思うぐらい「久しぶりにいいアリョンカを見た!」と思ってしまったのでね! あの瞬間は採点とかそういうのがどうでもいいぐらい、別次元にいたなぁ(笑)。


何と言うか、去年中野友加里が引退し、さらにラウラ・レピストが欠場してしまい、サラ・マイアーが引退した今季、さらにさらに羽生結弦がシニアに移行してから、男子オタにさらに拍車がかかったような気がします。女子で今季、特に好きな選手っていうのがロシア女子とレイチェルと今井遥以外いなくなりました。愛しのあの子は帰ってこないし(キミー・マイズナー)、ぶっちゃけ言うと女子で何を楽しみにすればいいんだかわかりません。
……あ、遥ちゃんの3−3か! 彼女は楽しみ。なんつったって、ループとスピンがうまい!


……と、ここまで書いたところで、ワタクシのバンクーバーシーズンから変わったな、と思うフィギュアの見方は、採点に関してつっこまないor突っ込むのに抵抗が出来た事が最大ですかね。採点を気にするよりも、演技に集中しよう、みたいな感じになりました。ヨナちゃんがいない1年の間で、純粋に楽しめた部分がありましたけれどもね。

まーあと、ヨナちゃんを批判するのにも疲れます。もうそれが、めんどくさくて仕方がない。まぁただ一つ言わせていただくと、あの「ジゼル」、意味がわからんかったぞwwwウィリなんだか村娘なんだかハッキリさせなさいwwwSSはともかく、あの出来でインタープリテーションは出したくねーwwwww


こんな感じですかねー。ちなみに私は根っからの男子オタでも女子オタでもなく、根っからの中野オタだったので、ゆかりんがいた時の05−09年まではゆかりんしか目に入っていなかったので、他はどうでもいいところがありましたねwwwwwぶっちゃけ言うとwwwwwwwwwwwまぁ彼女に関して「どうしてもっとゆかりんの音楽性を評価しないの!?」と思っていたのでね……。(これに関しては本当に残念だった。スケートファンの中でもジャッジの中でも解説の中(特に日本の解説)でも、彼女の音楽性や表現についてまともに話している人はそんなにいなかった。ので、このブログの記事http://thhannex.exblog.jp/13626545/を見つけた時は本当に嬉しかったです。)


まぁ今は「採点に突っ込むのメンドクセ―」と思っていますが、シーズンが始まると「あの採点絶対おかしいって!」っていい始めるかもしれませんけれどね。。いまシーズンオフだからそう思っているだけかもしれませんし。


ああ、そう言えばジュニアGPシリーズ始まりましたね。ISUのチャンネル出来てたし。ジュニアの試合はほとんど流れないのでこれは嬉しいです。
日野君が優勝しておめでとうって感じです。