11−12シーズンGPシリーズ、個人的な見どころ

来週からGPシリーズが始まる。
GPシリーズが始まると、演技を追うのも情報を追うのも一苦労になってくるので、あんまりゆっくり考察もスケート関連の妄想も書いていられなくなりますね。
まぁ、シニアGPシリーズ各大会の個人的な見どころ書いてみるかな。勿論ワタクシの事なので、ペアとダンスは書けません……。


スケートアメリカ(10月21日〜23日)
男子:ライサチェックの欠場が発表され、新しいアメリカ選手が追加招待されたけれど、みた感じ総合力は小塚君が一歩リードしている感じかな。ネペラで200点越えして優勝した村上大介君にも期待。小塚君だけではなくミハルやアモディオもいるので、アメリカ勢はちょっと辛い大会になりそう。ただ、リッキーやアーミン君も若い子の割には総合力があるので、ナントカ表彰台に上ってほしい。そうしないとスケアメの受難が再び……。デニス君もそろそろトリプルアクセルが安定してくるといいんだけど。

女子:去年に引き続き、またしてもヘルゲッソン姉妹がスケアメ出場。順当にいけば、というのはおかしいかもしれないけれど、やっぱりコストナーとシズニーがリードしているかな。シズニーがもし3Lz−3TをDGではなくURにまで抑えられるかどうかに期待。まぁ二人とも自爆の姉妹なので、どうなるかは不明。+3を決められれば、今井遥ちゃんの表彰台も夢じゃない。それからキャロはこの大会のみなので、どうにか復活してくれないかな。


スケートカナダ(10月29〜31日)
男子:個人的な見どころはやっぱりPチャンVS大ちゃんかな。連戦になっているヴァンデルペレン、デニス君のコンディションも気になる。世界ジュニアチャンプのロゴジンと、同大会3位のマヨロフはこのスケカナでGPデビュー。リッポンはアメリカでリッキーやマイナー君などの年下世代が上がってきて、さらにアボットなどの年上世代が下がってこないので(引退表明をしていないライサチェックやジョニーもいるという点で)、ある意味このGPシリーズが踏ん張りどころかも。

女子:ロシアのエリザヴェータ・タクタミシェワのGPシリーズデビュー戦。ミライ、レイチェル、アシュリーの、実力はあるアメリカンガールと、明子さんがどうなるかな。という感じ。リーザはちょっとばっかり自縛持ちなので、ここで度胸を見せられるかなぁ、というところが楽しみ。


中国杯(11月4日〜6日)
男子:ガチンスキーと羽生君の戦い、ラウンド1。ガチ君がはーにゃのことをどう感じているかは知らないが、とにかくはーにゃはガチ君をめっちゃライバル視しているので、その辺の対決が超楽しみ。それ以上にマジ頑張れと思うのはジュベール。どうかこの中国杯、優勝してグランドスラム(GPシリーズ全ての大会で優勝)してほしいよ。「クロノトリガー」にしたというレイノルズと、佐藤有香コーチと一緒に振り付けたというアボットのプログラムが超楽しみ。はーにゃ、ガチ、そしてナンソンと、10年ジュニアワールドの台乗り組の行方が気になる。がんばれ中国勢。

女子:ロシアのアデリーナ・ソトニコワのGPシリーズデビュー戦。シニア2年目の村上佳菜子が、アデリーナの壁になるかどうかが気になるところ。3F−3Tを習得したらしいが、彼女の場合どのジャンプよりも3Lzが心配。サルコウ以外のエッジ系ジャンプも心配。ジャンプは降りりゃいいっていうもんでもないからね。アデリーナだけではなく、クリスティーナ・ガオのデビュー戦でもある、という。でもまぁ、この中だとコストナーが抜けてるよね。がんばれ中国勢。


NHK国際フィギュアスケート競技会(11月11日〜13日)
男子;大ちゃんと小塚君という、同じ国のエース同士がここで衝突。09年のNHK杯とはわけが違いますな。ネーベルホルンで見られなかった町田君の、ランビエール振り付けの「ドン・キホーテ」が楽しみ。メンショフさんの初・NHK杯で、もうここはYOU表彰台に上っちゃいなよ!という感じ。シュルタイスを2年連続で招待する辺り、日本にファンがいるの知ってんなーとにやにやする。トマシュは4年ぶり2回目のNHK杯。誰もが表彰台に上れる可能性を秘めているので、少しでも隙を見せればそれだけで落とされそう。ただ、シュルタイスは調子が上がれているかどうかが心配。昨季が昨季だったので。

女子:浅田真央選手の緒戦。何だかんだ、今季も彼女が鍵を握る気がします。信夫先生の指導を受けた選手は、2年目以降に指導を受けた成果を出す様な気がするからです。海外勢はアグネス・ザワツキー、マエ・ベニエス・メイテが初参戦。ルッツ、フリップ持ちで荒川さんが振り付けたという「ミス・サイゴン」をひっさげた石川翔子ちゃんが楽しみ。彼女は初めて見た時、信夫先生の所に来たばっかの中野さんを思い出したので、化ければ化けると思います。


○トロフィー・エリック・ボンパール(11月18〜20日
男子:織田君の正念場でしょう。個人的に、織田君はここで「世界王者(チャン)にも匹敵する実力を持っていること」をちゃんと証明しないといけない気がします。4年前彼を見た時、実力はあるけれど、ランビエール・高橋・ジュベールと比べて一歩劣る感が否めなかったけれど、もうそういうところから卒業しないといけないでしょう。厳しいことを言っていますが、昨シーズン、織田君と小塚君の位置が逆になった気がしますので。はーにゃやまっちー、ムラ君にムラデー君がしっかりと力をつけてきているので、そろそろ彼は手先まで行きとどいた表現力が欲しいよね。去年城田さんが言っていたけど。割とえげつないメンツ。PちゃんとジュベールってGPシリーズ当たるの何気に初めてじゃね?

女子:ヴィッキー、ラフェンテ、マロコ、メイテ、ヘッケンの女子シングルの中堅選手に注目。ヴィッキーの癖のないスケーティングとループとフリップ、ラフェンテの素直に滑るスケーティングは見ていてとっても印象が良い。ヘルゲッソン姉妹は、姉と妹の技術が合わされば最強になれると思うのだが。ヘッケンも3−3とルッツが安定すれば結構上に行けるはず。がんばれ欧州勢。そして欧州の女番長コストナーは3戦目。疲れもあるだろうが、頑張って欲しい。かなこちゃんは今度、リーザの壁になれるかどうかが肝。


ロステレコム杯(11月25日〜27日)
男子:何これすっげー大会。好きな選手が集まった大会。何でこう去年といい、激戦区になるんだ。だってロゴジン君以外皆クワド持ち! はーにゃVSガチ君ラウンド2に、チェコの先輩後輩がついにGPシリーズでバッティング。誰もが高度なテクニックを持っているという、凄い大会。ついでに、トマシュとアボットが一番総合力あるかなー? という二人の自爆率が高いので、そこを強心臓持ちのはーにゃやガチ君、ミハルが踏ん張りそう。個人的にはろしあん勢には是非頑張ってもらいたいものなのだが。特にヴォロ。フィンランディアのエントリーから消えて、ニースのエントリーにいないのは最近足首の手術したという不吉な噂を聞いたんだが……。もし本当だったら、ロステレコムにさえ間に合えば。あ、メンショフさんは是非彼女を連れてきてください。ここでメンショフがSP10位→FS1位とかになっても全然驚かないんだぜ。

女子:真央ちゃんとアデリーナの、二つの「愛の夢」がぶつかります。3戦目で疲れているだろうけれど、アリョンカも地元というアドバンテージを生かして表彰台を狙いたいところ。国内で、1番手と2番手があらそうと言う状態(昨季のロシアナショナルは優勝がアデリーナで2位がアリョンカ)。アリョンカはとにかく、5種トリプルを揃えられるか。ちょっとこの大会は混戦気味かもしれない。


総括して
男子:パトリック・チャンが一時期のプルさんみたいに絶対的な力を発して、それに皆が追いつけというふうになってきそう。彼の強いところは、複数失敗しても順位が変わらない、という事ではないでしょうか。これはこの競技での強者の証みたいなもんですね。個人的にはそんなに好きな選手ではありませんけれども。現段階で一番Pちゃんに近い技術を持っているのが、佐野稔さんもおっしゃる通りやっぱり小塚くんなんでしょう。ただ、トマシュ、アボットメンショフさんのスケート的年齢で言えばおっさん勢も潜在能力はめちゃくちゃ高いので、この3人も自縛さえおさまればPチャンに匹敵する、とワタクシは思います。大ちゃんはボルト抜いた直後のシーズンなので、全日本と世界選手権に調子が上がってくればいい、と思っています。GPファイナルより、全日本の方が大事です。
でもまぁ、個人的に調子を上げて欲しいのはやっぱりヴォロなんだよねぇ。このロステレコムでどうか無事に滑りきって欲しいよ。そうすればPCSだってついてくると思いたい。手術した直後なら、とにかく足を休めてそこから試合に臨んでください。
てかさあアルバン様の名前がない!!! ニースワールドまでは続行と言っていらしたのだが……。怪我の調子があんまり良くないのかもしれない。


女子:鍵を握るのは、真央ちゃんと、リーザとアデリーナではないかな。昨シーズン、真央ちゃんはジャンプ矯正の影響で中々結果を出すという所まで行きませんでしたが、彼女がルッツとサルコウ、そして3アクセルがきちんと飛べるようになれば、現段階で右に出る選手はいないでしょう。ただ、彼女は今どういう状況かというのが分からない。そこが肝心のポイントです。
ですが、ワタクシ女子に関しては何とも言えませぬ。正直日本の女子選手はジャンプ上手い選手は多いのかもしれないけれど、癖のある選手が多いんですよね。その中でエッジの使い分けができるのは実は欧州勢のような気がします。レピストが欧州上げたとか言われながらもトリノワールドで銅メダルに輝いたのも、ある意味チャンに通じるような基礎スケーティング技術が高いからでしょう。
去年の安藤さんの例を見ても分かる通り、ルッツとスケーティング技術と滑り込み度の高い選手がなんだかんだ女子は強いんじゃないかな。
でも、このGPシリーズの調子が良くてもワールドでどうなるかっていうのは分からないですね。