あなたのロミオはジュリエットが不在

前回のこの日記
http://d.hatena.ne.jp/kurosakiion/20111009アストル・ピアソラ考」
で知り合いに言われたこと。


君があの日記で書いたことって、ピアソラのことをグダグダ絡めてたけど要するにヴォロノフ君の演技が好きだってことでしょ?


…………否定はしません! 大好きです!
そもそもこの記事を書くにあたって、遡ること1年前。ヴォロの二つの演技がうちの父親に全否定されたことにあります。ひとつは前に挙げたピアソラ、もうひとつは昨季のSP「ロクサーヌのタンゴ」でした。
映画「ムーランルージュ」の「ロクサーヌのタンゴ」をヴォロがショートにすると聞いた時、私の中でちょっとした不安があった。ピアソラのあとだったんでまたタンゴかよー? とか思っていたのもあるのですが。日本人でロクサーヌのタンゴと言ったらやっぱり高橋大輔が出てくるだろうと思うのです。その中で、私の中で結構根強く出来ている「ロクサーヌ=大ちゃん」のイメージが払拭できるかどうかがかなり怪しかった。まぁ結果……。割とそういう事はどうでもいい、というところに行きつきました。てゆうか、なんか、衣装のせいで全部ぶっ飛んでしまった。


正直に言おう。……この衣装は、なんか田舎のヤンキーみたいだよ!!! しょーじきヴォロの衣装は結構センスいいなぁと思うものが多く、(お蔵入りにされた「ヴァイオリンとパーカッションのための協奏曲」の衣装がとにかく凄い。)


たまーにモロゾフ門下生の衣装って、とっても不安になる時があるんだけど、これは不安な衣装でした。安藤さんの「ジゼル」の時も「ウィリなんだか村娘なんだかハッキリしねーなー」と思って見ていましたし。
で、まぁ話がだいぶ逸れたんですけれど、あのピアソラの記事を書くに至っての遠因は、親父の全否定にムキになった部分がたくさんありましたという。
でもまぁ、私はやっぱりヴォロの演技って甘くないなぁと思うのです。それに一役買ったのがこの演技。

ニーノ・ロータの「ロミオとジュリエット

これを初めて見た時の私の感想は、綺麗、しかなかったです。ぐーんと伸びるイーグルに余裕の3T。怪我の影響もあってやたらとTとAが多い、と突っ込まれると思うのですが、それでも余裕と高さのある彼のジャンプってとっても美しいと思います。色っぽい、という意味ではない艶があるなぁとも。なんでこのイーグルを競技に入れないんだー。

しかし同時に、私はこう思いました。
……………こんなに清涼感があって麗しいのに、どうしてジュリエットがいないんだろう。
あくまで私の主観ですがwwwでも、これ、ジュリエットが行方不明、というか影がないwwwと少なくとも私は思うのですwwwww
だけど……私の主観ですが、彼の滑りからはお耽美さとか甘さはあんまり感じないので(どちらかというと透明感を感じる)、甘ったるく滑られたら逆に興醒め(スマン)な気もしてます。
彼のロミジュリには3パターンあるのですが……まぁいずれ。


ちなみに私が思う「理想のロミオ」は、羽生君とクーリックです。