これぞ「アディオス・ノニーノ」!


発表準備やらでいろいろやっているうちに、あれよあれよという間にNHK杯が終わり、エリック杯のSPまでも終わってしまいましたよと。発表準備中ですが、ちょっと一つ置いて。
女子シングルに関しては、本当に欧州選手と好きな選手をちらちらと追っているだけなんですが、今回は女子選手のお話。ヴィッキーの3回連続ステップのレベル4に驚きつつうれしさをかみ締めたり・・・・・・。このまま表彰台だって夢じゃない!!

今季の女子シングルで何が楽しみだったかって、世界ジュニアでワンツーフィニッシュしたロシアのアデリーナ・ソトニコワとエリザヴェータ・トゥクタミシェワだったわけで。世界ジュニア優勝のソトニコワ中国杯でちょっとガチガチだったけど、よかったなぁと思います。ただ、ソトニコワの「愛の夢」は、ミスがあったからちょっと魅力的に見えなかったけれど。というか「愛の夢」っていう曲は、ミスが重なるとちっともいいプログラムに見えなくなるんだなぁと思った。そんな中で振り付け忘れながらも魅力的に滑ったクーリックって凄いんだな……と思ったり。「愛の夢」についてはまた今度書きたいと思います。
で、2位だったトゥクタミシェワはスケートカナダ優勝。予想していなかったわけではないけど、やっぱり嬉しいです。
リーザを初めてみたときの衝撃って、はーにゃを見たときの衝撃とちょっと似ていたんですよ。「すっげー! この年なのに超堂々と滑ってる! なんか変態臭する!」みたいな。
そんなわけで今日はリーザのお話。

去年はSPが「オリエンタル・セレクション」で、FSがアルベニスの「アストゥリアス」だったので、今季は何をやってくるかなぁと思ったら……。
SPは何と「アディオス・ノニーノ」!。ピアソラはスケートでもスタンダードなナンバーだと書いてきましたし、バトルやレピストを始めとして、一流のスケーターがこぞって選んできた曲です。今季もダグラス・ラザノ選手、デニス・テン選手が「アディオス・ノニーノ」を選曲してましたっけ。

で、リーザの「アディオス・ノニーノ」です。

エリボンにもミーシンは来ていないみたいで……。
衣装が真っ黒なのが少し気になっていたのですが、噂に聞いたところによると、シーズン前か時間はわかりませんが、リーザは父を亡くされたそうなのです。
「アディオス・ノニーノ」と言う曲は、1959年にプエルトリコで巡業中だったピアソラが、父の訃報を聞いて、当時すんでいたニューヨークに戻り、そこで父親に捧げて作曲した曲です。故郷アルゼンチンへと帰る旅費代がなかったそうなので。「ノニーノ」というのは父親ビセンテの愛称。
リーザのSPを見て、この衣装の「黒」こそが、「アディオス・ノニーノ」の本質なのだ、と思いました。黒い服っていうのは、要するに喪服って事だ。
プログラム的には去年の「オリエンタル・セレクション」のほうが、個人的には好みのような気もしますが、この選曲はいいなぁと思いました。
そしてここでもしっかり3Lz−3T、タノ2Aを決めるリーザ。納得、そして堂々SP1位です。ルッツにエッジエラーなし&3-3のコンボってのは、女子選手での一流の証みたいなもんだからなー。
明日のフリーで、シズニー&コストナーを押さえられるかどうかが楽しみです。


にしても今年こそピアソラが多い気がする。来年生誕100年だからかな?