ブラック・マリア事件

前回のCD語りを行いましたが、後半に行く前にネタが切れてしまった感がぬぐえません(爆笑)。いや、一組のアーティストにつき一枚と決めていたので、そういった意味でのネタ切れです。聞いているアーティストがワタクシは少ないのです。奥田美和子とか小島麻由美とか好きだけどね!
ので前回挙げたCDから話題を派生させて。

最近Acid Black Cherryの「Q.E.D」をリピートして聞いていたんですが、それを聞いて、あれっと思う。
前の日記で紹介した「BLACK LIST」が個人的にとっても好きだったので、「Q.E.D.」を最初聞いてもなんとなく乗り切れてない自分がいました。「BLACK LIST」の印象が強かった、というのもあります。ので、iPodに入れたままあまり聞きこんではいませんでした。
で、今回リピートしてあれって思ったのは……。


あれ? もしかして、「Q.E.D」のほうが、好みかも……。ってか、「BLACK LIST」より出来よくね?


Q.E.D.(ジャケットC)

Q.E.D.(ジャケットC)

まずこのCDが非常に凝ったものである、ということを明記しなければなりません。ウィキペディアでのこのアルバムの項目には、yasuが「『BLACK LIST』は非常に満足のいく作品だったから、次の2枚目ではアプローチを変えなければ」と言っていた点。
そして、このアルバム自体のテーマが「人が人を裁けるのか」というものであり、そのために架空の事件「ブラックマリア事件」が物語として展開されています。この「ブラック・マリア事件」は迷宮入りした「ブラック・ダリア事件」がモチーフになっている。

ブックレットや歌詞カードに、この「ブラック・マリア事件」についての概要が詳しく書いてあるので、気になった方は見てほしい。何故ならば、ワタクシはちゃんと読んでいないから(苦笑)
それでもこのアルバムのコンセプトである「人が人を裁けるのか」は、歌詞の中でもまんべんなくアプローチとして表れている。例えば、
「早く私を捕まえてくれ これ以上罪を犯す前に 黒い衝動を抑えられない もう自分を抑えられない」 (#6.1954 LOVE/HATE)
とか、
「権力はいつも笑いながら『神は助けもしない だが天罰も与えない罪を裁くのは 人が作った法』」 (#4.罪と罰 〜神様のアリバイ〜)、

僕は音楽を聴く際、あまり歌詞を気にしたことはないんです。だってラクリマの歌詞とか、気にするとキリがないので、『歌詞』というものに楽曲のウェットを傾けたことってないんですよね。(いや、TAKAをディスっているわけではないですよ! TAKAの歌詞だって大好きですよ! あんな歌詞、TAKAさんにしか書けないもん!)でもジャンヌを聞き始めてからですかね。割と「歌詞」にも気にするようになったら「ああ、この人のこういう言葉が心地よい」とか「こういうのはこういう人が書くからいいんだな」というのを見つけるのが楽しくなってきたりもしました。そういった意味ではとってもyasuさんに感謝しています。
恐らくこっちのほうが「BLACK LIST」より、よりハードに、よりディープに、そしてよりダークになっている感じがかっこいいのかな。捨て曲はありませんし、曲の統一性は明らかにこっちのほうが上のような気がします。系統でいえば、「Ji-Hard」あたりのジャンヌでもあるんじゃないかな。
若干癖はあると思いますが、これは癖になったら病み付きになるタイプのアルバムです。そういった意味でも「BLACK LIST」を越していると思います。

特にかっこいい、と思った曲を1曲ほど挙げておきます。
3曲ぐらい挙げるはずだったけど、ようつべさんの魔界からは一曲しか見つからなかったよ!

1954 LOVE/HATE



ちなみに3rdアルバムの「2012」は最近発売。コンセプトは「この世に生まれたすべての人間には生きる"権利"と、そして生きる"義務"がある」です。
いやぁ楽しみです。