好きなCDについて只管語ってみる(前編)

iPod、itune、スマートフォンなど、音楽を聴く手段は多種多様になってきましたが、ワタクシはやっぱりCD主義者です。CDで、オーディオは勿論ラジカセです! そしてレンタルよりも手元にありたい人間ですね。もちろんレンタルもいいんですけれども……。
そんなわけでサウンドトラック、いや、CD主義者のワタクシですが、ここ数年CD収集よりも動画とかにウェットがいっていたので、あんまりCDは集めておらず……。空き巣にあったときCD30枚持ってかれたのがかなりショックだったので……。
でもやっぱりCDはいい! なぜならば「自分の手元に」「一つの作品として」存在しているのがいいのです。
ということで、個人的にこれがよかったなぁというCDを今回はご紹介。二回に分けて書きます。今回はおもに、ヴィジュアル系中心にロックテイストが強い方のCDを紹介です。かなり偏ってますが、ご了承ください!


Acid Black Cherry「BLACK LIST」

BLACK LIST(DVD付A)

BLACK LIST(DVD付A)

Janne Da ArcのヴォーカリストのyasuのソロプロジェクトAcid Black Cherryの1thアルバム。ひっじょうに売れたみたいですねこれ。ジャンヌと比べてもエロも前面に押し出されてるのにねぇ。迫力があるのが「sice」「少女の祈り」「SPELL MAGIC」。07年当時、「SPELL MAGIC」がシングル曲であると知った時のぶっとびは忘れません。まぁ、9月「Black Cherry」のときはもっとぶっとんだけど(苦笑)。個人的には「Murder Lisence」がとっても好きです。20人分のヤスのコーラスが……。
ABCは完全にジャンヌとは違った存在なので、ABCは好きですが、そろそろジャンヌ復活しないかなーと、割と切実に思ったりします。


La'cryma Christi「magic theater」

magic theatre

magic theatre

ワタクシの勝手な考えですが、優れたアルバムを出すアーティストは、優れたアルバム曲を作曲するのです。その点でいえば、ラクリマはすごいです。なぜならば、シングルカット、B面、アルバム曲において、一切ムダがないのです。要するに優れていない楽曲がない。その彼らの、マニアックかつアグレッシブかつアーティスティックな真骨頂が見れる一枚が3thアルバム「magic theater」。一曲目の「Magic Theater」は11分11秒ものかかる大曲で、われわれはそこから未知との遭遇をする。一曲一曲に確かな芸術性と強烈な個性を孕み、一見まとまりがなさそうに見えてまとまっており、すべて聞き終わったあとは表題通り「魔法の劇場」に足を踏み入れたかのような錯覚すらさせてくれる。「ただの曲の集合体ではなく一枚がまさに作品である」というまさにオリジナルアルバムの理想形であり、この境地までたどり着けるアーティストはそうそういるものではない(と、思う)。「ビジュアル系なんでしょ?」とかつべこべ言わずに聞けっ!


奥井雅美「ReBirth」

ReBirth

ReBirth

アニソン(アニマルソングじゃないよ!)界の美空ひばり林原めぐみで、アニソンの女王が水樹奈々なら、アニソンの女神はやっぱり奥井雅美なのです。林原めぐみが切り開き、奥井雅美が広げた道を、水樹奈々が通って行ったといえばいいのかな。01年にスターチャイルドからキングレコードに移籍したまっくんは、04年に独自のレーベルを立ち上げるまではアニソンとは完全に違う3枚のアルバムを出しています。この「Re:Birth」はその最後の1枚。「crossroad」「Angel's VOICE」の二枚を経たこのアルバムは、ある意味彼女の原点回帰のような一枚になっている気がします。ハードロック調もいいが、実はビートを抑えたものや、バラードやダークなものの完成度が高いのもまっくんの特徴。時期的には「NEEI」のテイストも強いかも。「Triangle+」「PANDORA〜現代神話〜」「EARTH」を押す人が多そうだけど、個人的には「POISON」「Innosence」「深海 ReBirth」が好きかな。


Janne Da Arc「GAIA」

GAIA

GAIA

「JOKER」はまだ未視聴ですが、それを除けば「ジハード」と並んでジャンヌの中でも大好きな一枚。一曲目の表題曲「GAIA」は壮大さも兼ねそろえた4分間で、アルバム一枚に一曲あるエロ曲「シスター」もなかなかにすごい歌詞。特にクロサキが好きなのが6曲目の「GUILTY PAIN」。ウィキペディアでは要出典になっていますが、戦場に立つ少年兵のことを書いた歌詞であることには間違いはないと思います。「立ち上がることの本当の意味もわからないまま 僕は銃を手に取れない」の一節が大好きすぎます。最後の「シルビア」で終わるのがさわやかすぎるけど、そこがいいところでもあるのかな。技術的な面はあまり言及できませんが、聞き終わった後の爽快感に加えて、もう一度再生ボタンを押したくなるような不思議な魅力がある一枚だと思います。
あと個人的に、ジャケットがとにかく好きです。


Libraian「Bullet Queen

Bullet Queen

Bullet Queen

ラクリマクリスティ解散後、ヴォーカルのTAKAとギターのHIROが結成したユニットの1thアルバム。当時ラクリマ解散後、あっさりユニット結成したことにひっじょうに拍子抜け、なんとなく遠くなっていたのですが、このアルバムを聞いたら180度態度が変わりました。なんだ、全然いい曲作ってる! すげえ! 初期ラクリマにあった異国情緒と上質なワインを匂わせるような香りに、後期ハードロック路線が合わさった感じ。理想といえば理想的な形であらわされたのがこのアルバムなんでないかなと思ってる。「Night Train」は久しぶりにTAKAの歌詞で素晴らしいものが来た!と思ったし(英語のスペルミスと語彙があんまりないのが欠点)、「Demention」は「カメレオン」をも彷彿させるダークなギターが光る。やはりHIRO様は素晴らしいギタリスト。そしてやはりTAKAは大好きなヴォーカリスト。敬遠するには、そして万人も見逃すにはとても惜しい一枚だとクロサキは思っています。


灰羽連盟イメージアルバム「聖なる憧憬」

灰羽連盟 イメージアルバム ~「聖なる憧憬」~

灰羽連盟 イメージアルバム ~「聖なる憧憬」~

海外での人気の高い02年放送のアニメ「灰羽連盟」のイメージアルバム。ざらつきながらも透明な灰羽連盟の世界観に、キュートで、どこか神聖な響きも感じます。余談ですがヴォーカルは上野洋子さんと伊藤佳澄さんのコンビですが、「あずまんが大王」を思い出します。同時期だからかな。


陰陽座「夢幻泡影」

夢幻泡影

夢幻泡影

妖怪へヴィメタルバンド陰陽座の5thアルバム。ワタクシは陰陽座は4枚ほどしか聞いていないのですが、アルバムとしてまとまりがあるのはこれかなぁと思っています。2th「百鬼繚乱」はちょっとマニアックで、5th「 臥龍點睛」はもう少しまとまりがほしいと思ったので……。まさに息がぴったりな瞬火と黒猫のヴォーカルを支えるのは高度なテクニックを持つ楽器隊。「邪魅の抱擁」「唾」「輪入道」「夢虫」が個人的に好きかな。「黒猫の「揺りかごから墓場まで」と言われている表現力は、本アルバムでは特に9曲目の「夢虫」で発揮される。この曲だけでも聞いてほしい。なお、陰陽座のアルバム最終曲はすべてお祭りソングというしきたりがあるようです。


Plastic tree「ネガとポジ」

ネガとポジ

ネガとポジ

90年代を知っている人で、誰が想像しただろうか。この頃からのヴィジュアル系で、まさかプラトゥリが唯一生き残っていると。(ラクリマもSAM SHADEもファナもシャズナもマリスもピエロも活動停止or解散にorz)あ、BACK−TICKとジャンヌがいたか!
冗談はさておき。フロントマンの有村竜太朗の浮遊感あふれる歌声に、哀愁と愛嬌と哀切を含んだ文学的な歌詞が本当に魅力。ぷらつりの息が長く今なお衰えぬ人気を誇っているのは、成長しつつ変化を遂げつつも、マイペースに独自のものを貫いているところのあるのではないかなと思います。ワタクシが初めて聞いたぷらつりのアルバムであり、「眠れる森」「スピカ」「不純物」「アンドロメタモルフォーゼ」「真っ赤な糸」「ザザ振り、ザザ鳴り」等の曲にノックダウンされたのでした。こういった世界観大好き。てゆうか竜太朗さんっていくつなんだ? 活動時期とか考えると普通にねぇ……なんだけど、とてもそんなお年には見えない……。てか、普通に美しいのはナゼ? 「シャンデリア」「ウツセミ」「ネガとポジ」しかまだ聞いておりませんが、一番好きな一枚です。


KOJI−BLACKSTONE「Primary Color」

Primary Color

Primary Color

ラクリマを脱退した後のギターのKOJIが05年に贈ったギターインストアルバム。このアルバムはひっじょうに好きで、何故ならば7曲とオリジナルのインストアルバムにしてはちょうどいい長さで(長すぎたら逆に一曲一曲を大切に聞けない)、さらにグルーヴィーで温かみのあるKOJIのギターにとてもほれぼれするのです。ラクリマ時代も「未来航路」「永遠」「Lime rain」のみならず、「STAY…」「Down to EARH」「LOOP」「REVERSE」等の名曲を作曲してきただけあります。耳になじみながらも印象に残り、なおかつ聞けば聞くほど味が出る曲を書く作曲家はあまりいないのではないかと個人的には思っており、そういった意味ではKOJIは後者かなと。「Olive Crown」「White Horse」「Blackstone」は必聴。ギター野郎はつべこべ言わずにとっとと聞けっ! という必修アルバムです(苦笑)。


LOST&FOUND「SHADOW THE HEGEHOGE VOCAL TRAX」

LOST AND FOUND~SHADOW THE HEDGEHOG VOCAL TRAX~

LOST AND FOUND~SHADOW THE HEDGEHOG VOCAL TRAX~

ゲーム「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」のヴォーカルコレクション。疾走感あふれるソニックの楽曲から一転、こちらはへヴィでアグレッシヴな一枚になっています。なんで瀬上さんはこう、かっこいい楽曲作るのかねえ! 全体的に腹にズシンとくるような感じですが、5曲目の「the Chosen one」のような哀愁を帯びた楽曲も存在。ソニック関係の楽曲の、そしてソニックのメインテーマを担当するCrush40の新しい魅力にも気付ける一枚。とりあえずロックはハードが最高と思っている人は聞いて損はありませんと断言します。一発目からとにかくかっこいい。もうかっこいい以外の形容詞なぞ必要あらん!


松永貴志「無機質オレンジ」

無機質オレンジ

無機質オレンジ

しばらく聞いてないけど(苦笑。上記の事件があってね……)、高校のときはよく聞いてたなぁ。アルバムの最初二枚はスウィングというよりも「元気だなぁ高校生だなぁ」とか、今思い返してみればそう思うんですけれど、だんだんと洗練されてきたかな、という4枚目。「地球は愛で浮かんでる」のほうが完成度や洗練度は高いかもしれないけれど、こっちは進化の過程が表れているような気がするので、本作を挙げておきます。個人的にはこのアルバムは、「鬼が島」「神戸」「サカナノナミダ」「スカイ・デ・スカイ」等のオリジナル曲のほうが好きかなぁ。特に「神戸」は次の「地球は愛で浮かんでる」にも収録されているので、聞き比べてみるのもいいかもしれません。両方とも捨てがたいです。


竹仲絵里「ペルソナ」

ペルソナ

ペルソナ

えりつぃんを初めて見たとき、その美しさに一瞬で目を奪われてしまったのでした。そんなワタクシは一発でアルバム購入を決定。それがこの「ペルソナ」です。カーペンターズボブ・ディランに影響を受けたという彼女の音楽はとにかく温かくて心地よい。なお、このアルバム非常に素晴らしい点があり、それは12曲入りで2000円だった!という点。(爆笑)日本のアーティストのCDはちょっと高いのだよワタクシにとっては……。ドラマ「少女には向かない職業」の主題歌にもなった「スクランブル」や、コブクロがプロデュースした「サヨナラ サヨナラ」は彼女を有名にしたと思います。確かに有線でこれ流れてきたら惚れるよね(苦笑)。「泣ける場所」「優しい手 震えた手」が個人的には好きかと。てゆうか2th「GARDEN」を買わないうちにミニアルバムが発売されてしまう! という危機感があります。
すごく余談なんですが、えりつぃんが持ってるギターがカワイくてちょうジェラシー。


松竜次「フランシスコ・タレガ 作品集」

フランシスコ・タレガ作品集

フランシスコ・タレガ作品集

上記まで書いていたのと系統が違うので、書くのに若干ハードルの高さを感じております(苦笑)。ギターのサラサーテと呼ばれ、されどその技術を詩的情緒を融合させたタレガの、國松竜次さんという方の作品集。ワタクシはそれほどタレガに関してもギターに関しても詳しくなく、ほとんど聞き比べはしたことがございませんが、個人的な意見として、恐らく弾き手の國松さんの最大の特徴である「音の良さ、もしくは音に対する感性の鋭さ」が全面に押し出されているのがこの作品集であるのかなと思います。60分超えないので、飽きません。エコです。タレガの作品集の中でもよい!という評判もたくさん聞きますし、少なくとも國松さんが出した3枚のアルバムの中では、「飽きさせない」という一点においてアルバムとしての出来は一番いいと思います。



後編は後程。今回は大好きなヴィジュアル系を中心に紹介いたしました。つったら今回はまっくんもえりつぃんも、てか灰羽の楽曲は……って感じですがね!今回!


ワタクシがCDアルバムに求めるのは「60分前後で終わらせて(長くて65分)」、「ただの曲と曲の集まりにはしない」ということ。曲の並び順まできっちり考えて「この曲の次の曲がこれ」である必然性までちゃんと持たせ、一枚の作品としての完成度を上げてほしい。ということもありますね。だから捨て曲とかアルバムの中にあってすごく違和感を持たせるような微妙な曲があるのは論外ですし、並び順だって大切です。
ラクリマの「magic theater」がナゼあれだけ最高傑作だといわれているのかというと、12個の曲が一つの「魔法の劇場」になっているからでしょう。「ほめすぎだ!」「それはアンタがラクリマのことを異常に愛しているからだ!」とか言われそうですが、ワタクシが書いたことは誇張でもなんでもありません。


まぁ、今回のCDの中で3曲挙げるならこれかなぁ。


Janne Da Arc「GUILTY PAIN」
ジャンヌの作曲はヤスが主にやってるけど、カーユやキヨが実は名曲作ってる気がします。特にキヨちゃんは「Suside note」みたいな問題曲、カーユは「桜」みたいなバラードがいい。ちなみにこれはカーユ作曲。


Plastic tree「ザザ振り、ザザ鳴り」
一回はライブに行きたいんだよなぁ。ぷらつりは。。竜太朗さんの、指先が第二関節ぐらいしか見えなくて袖が長いところがめちゃくちゃかわいくて萌えっ。


奥井雅美「深海〜ReBirth」
これは隠れた名曲だよなぁ。。


ちなみに「magic theater」からどれか選ぼうと思ったら、選べませんでした。だって3曲絶対ラクリマになるwwwっていうか選べないwwwww15分ぐらい考えてた結論は、マジシアはやっぱり通して聞いてもらいたい、ということですね。
そんなわけで、今回の個人的にベストアルバムはLa'cryma Christi「magic theater」です。これを聞かずに墓場に行くなっ!(爆笑)