Libraian「Bullet Queen」

曲目
1.Rattle Trap Drive 　2.サンターナ〜砂漠の女神〜 3.Rock'n Roll Circus　4.Poker Face Joker　5.Night Train　6.7th Highway 　7.Hold on my heart 8.Demension [27:40~] 　9.Machine ＋ Gun 10.Shangrila 11.摩天楼の雨

＊　＊　＊

La'cryma ChristiのヴォーカルのTAKAとギタリストのHIROがラクリマ解散後に結成したユニット「Libraian」の１thアルバム。結成発表が解散直後だったのでなんとなく敬遠していたのですが、このアルバムの出来が素晴らしすぎてあっさり好きになってしまったのでした。後期ハードロック路線のラクリマとは一転し、初期ラクリマに似た、異国情緒溢れオリエンタルかつ洗練された音楽を展開している。バイクに乗りながら砂漠を突き抜け、七つの海を渡り、政治家のポスターを破りながら理想郷をめざし、最後は摩天楼へと向かう。全くTAKAの歌詞は自由だが、個人的には後期ラクリマの、スペルミスが目立ったり英語の語彙が貧困なのが丸わかりになってしまう歌詞より魅力を感じてしまう（もちろん後期ラクリマも大好きです）。そしてその歌詞を全く違和感なくさせてしまうHIRO様（この方に様は外せないので……）の楽曲の数々は筆舌しがたく、またまとまりのある１枚に魅せているのが素晴らしい。４「Poker Face Joker」は、中間でゴスペルのようなコーラスを組み合わせ、歌詞の内容がギャンブルであるにも関わらず品を損なっていない。５「Night Train」では、ラクリマのあの名曲「偏西風」をほうふつさせるダークなメロディアス感が味わえる。この二人の個性のかみ合い具合はまさに神。
こんなに個性があり、かつ耳触りのいい名曲たちが収録されているのに、今では公式サイトでもアマゾンでも買えない超レア盤になってしまった。インディーズ盤なのが非常に惜しい。メジャーで流通させろよ、と音楽会社に投書したいぐらいだ。だがそんなことより売れることを重視している今の音楽界では聞く耳持って下さらないので、気になった方は全曲うぶられているニコ動で聞くべし。
現在ほとんど活動休止中のLibraianですが、個人的にはHIRO様の曲を輝かすヴォーカリストはTAKAだと思うので、是非復活を願いたい。

お試し版の楽曲として6曲目の「7th　Highway」をどうぞ。シングルカットされたし、ライブで聞くと盛り上がれる1曲なので。